ハチノスはどこの部位?味・食感の特徴と下処理方法やおすすめのレシピ&お酒
ホルモンにあまり詳しくない方も一度は聞き覚えがあるという場合も多い「ハチノス」は、日本のみならず多くの地域で親しまれているお肉です。
そこで今回は、焼肉以外にもイタリアンから中華まで楽しみ方が幅広いハチノスの魅力について、気になる味や食感だけでなく、下処理方法から徹底解説します。
おすすめレシピや味付けのポイント、お酒との合わせ方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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ハチノスとは?どこの部位
ハチノスとは、全部で4つある牛の胃袋のうち2番目の胃を指します。
位置としては、下の図でお示ししているように、胸に近い部分にあります。
ちなみにハチノス以外の胃も広く流通していて、1番目がミノ、3番目がセンマイ、4番目がギアラといいます。
それぞれ比較的ポピュラーなホルモンなので、スーパーや精肉店などで目にする機会もあるかもしれません。
「ハチノス」という名前の由来については、一度でも実際のお肉を見たことがある方なら予想がしやすいのではないでしょうか。
その名の通り蜂の巣にそっくりな独特の見た目をしており、六角形の形状がぎっしりと並んだお肉らしくないビジュアルともいえるかもしれません。
他にも「ハニカム」や「蜂巣胃(はちのすい)」と呼ばれることもあり、韓国料理店では韓国語での「ポルチプ」という呼び方で表記されていることもあります。
またイタリア語でハチノスを指す「トリッパ」という言葉に聞き覚えがある方も多いかもしれません。
ハチノスというホルモンを指すだけでなく、場合によってはハチノスをイタリア風にトマトで煮込んだ料理の名前としてトリッパという言葉が使われることもあります。
牛一頭からとれるお肉約300kgのうち、ハチノスは500g〜1kg程度を占めるのが一般的です。
ハチノスの味と食感
ハチノスは弾力があり食感が楽しいホルモンです。
もにゅっとした独特の歯ごたえが癖になったというハチノス好きの方も少なくありません。
味自体は、ホルモンなので多少の臭みはあるものの、下処理をすることで淡白でさっぱりとした味わいが楽しめます。
脂っこいホルモンが苦手な方でも食べやすい味わいともいえるでしょう。
あっさりしているものの、ホルモンならではのコクや旨味が感じられるハチノスは、4つの胃袋の中で最も美味しいという呼び声高い絶品ホルモンです。
ハチノスのカロリーと栄養素
コラーゲンが豊富で美容や健康への効果も期待されるハチノスは、100gあたり200kcalと脂身の多い霜降りのお肉やその他のホルモンと比べるとカロリーはやや低めです。
もちろんお肉ということで決して低カロリーではありませんが、コラーゲン以外にもビタミンB12やビタミンK、亜鉛、パントテン酸などを豊富に含んでいます。
ちなみに100gあたりの脂質は15.7g、糖質は0gです。
ハチノスに限らずホルモンはお肉の中でも消化が良いため、ダイエット中にもおすすめの部位といえます。
ハチノスのおいしい食べ方
ハチノスは日本以外でも中国や韓国、イタリア、フランスなど、世界各地で愛されているホルモンです。
そんなハチノスをおいしくいただけるおすすめの食べ方を3種類ご紹介します。
ハチノスのおいしい食べ方①焼肉
ホルモンらしい旨味をしっかり味わいたい、という方には焼肉がおすすめです。
炭火で焼くことで香ばしさが加わり、さっぱりながらもハチノスのもつ旨味をしっかり噛みしめることができます。
柔らかく下処理されたハチノスの表面に焼き色をつけることで、ハチノスの醍醐味とも言える独特の食感が引き立ちます。
ハチノスのおいしい食べ方②煮込み料理
ハチノスはじっくり煮込むことで、ハラミのようなやわらかく歯切れの良い食感に変わります。
煮崩れしにくいためしっかりと味をなじませやすく、噛めば噛むほど旨味を楽しめるため、世界各地で多くの煮込み料理が開発されてきました。
ハチノスのおいしい食べ方③刺身
お刺身といっても生のままいただくのではなく、下茹で処理をしたハチノスを薄切りにスライスしていただきます。
弾力のある歯ごたえとさっぱりめの味わいは、刺身感覚で食べるのにもってこいです。
シンプルさゆえに薬味や味付けの工夫次第で表情を変える点も、刺身でハチノスをいただく醍醐味といえます。
ハチノスのおいしい焼き方
ハチノスはもともとしっかりめの歯ごたえが特徴のホルモンなので、焼きすぎると硬くなってしまう場合が多いです。
そのため、表面にさっと火を通したミディアムレアぐらいが食べごろです。
基本的に飲食店で提供されるハチノスは下茹で処理をしてあるので、焼く際に中心部までしっかり火を通さずとも安心して楽しむことができます。
ご自身で下処理をする際は、硬くなってしまうのを防ぐためにも、丁寧に下茹でをしてください。
ハチノスに合うお酒
美味しい料理には、やはり美味しいお酒が外せません。
ハチノスとぜひ一緒に楽しんでいただきたいお酒の特徴を、ハチノスの調理法ごとに詳しく解説します。
ハイボール
焼肉や炒め物など淡白なハチノスを香ばしく仕上げた料理には、同じくスモーキーな香りとドライな味わいが心地よいハイボールを合わせるのがおすすめです。
濃いめの味付けの場合も炭酸が口の中をすっきりとさせてくれるので、飽きやしつこさを感じることなく絶品のハチノス料理を楽しめます。
日本酒
近年その人気がさらに高まっている日本酒も、ハチノスと一緒に楽しんでいただきたいお酒のひとつです。
一口に日本酒といっても香りや甘味、余韻など個性はさまざまですが、特にハチノスと相性がいいのは、香りと旨味のバランスがとれたすっきりめの飲み口のものです。
ハチノス自体、淡白な味が魅力なので、日本酒もクセや主張が強すぎない、料理の味を引き立たせるタイプをあわせてみてください。
淡麗で辛口な銘柄をハチノスとあわせることで、ハチノスと日本酒それぞれが持つさっぱりした繊細な旨味を噛み締めることができるでしょう。
ワイン
イタリアやフランスでも長らく愛されてきたハチノスは、当然ワインとの相性も抜群です。
基本的にはさっぱりとしていて淡白なハチノスには、同じくワインの中ではすっきりと飲みやすい白ワインを合わせるのがおすすめです。
主張が強すぎない繊細な香りが魅力の白ワインは、淡白ながらもコラーゲンとホルモンならではの旨味を秘めたハチノスと互いの味わいを引き立て合う存在といえます。
またトマトで煮込んだハチノスであるトリッパには、トマト料理と相性抜群の赤ワインがぴったりです。
見た目も赤い食材同士でマッチする上、トマトの持つ酸味やフルーティさが赤ワインの味わいと調和します。
赤ワイン選びの際も、ハチノスのあっさりとした味わいと合うライトボディやミディアムボディを選んでみてください。
ハチノスの捌き方・下処理方法
ホルモンであるハチノスを美味しく味わうには、下処理で臭みをしっかりと取り除くことが大切です。
また焼くことで硬くなりやすいため、柔らかく下茹ですることで料理の楽しみ方を広げることにつながります。
ちなみに下処理前のハチノスは全体が黒っぽい薄皮に覆われているため、「黒ハチノス」とも呼ばれます。
この薄皮を下処理でしっかり取り除くことで、淡白なハチノスらしい旨味を最大限味わうことができます。
①皮を向くためにハチノスを茹でる
下処理の第一段階として、ハチノス全体の温度をある程度高めるためにぬるめのお湯で5分ほど下茹でします。
この時、お湯の温度は48度前後が目安です。
次に75度くらいのお湯で2分程度茹でます。
②擦りながら薄皮を取り除く
お湯からあげたハチノスを擦りながら皮を剥きます。
この時水で冷やしてしまうと、皮が硬くなって剥きにくくなるので、火傷に気をつけつつあたたかい状態のまま作業します。
黒かったハチノスが白く変わるので、皮を取り除けたかどうかの判断はつきやすいと思います。
③臭みを取るために薬味を入れてボイルする
皮を取り除いたハチノスを、たっぷり水を入れた鍋に生姜やネギの青い部分と一緒に入れて茹で上げます。
目安は1時間くらいなので、吹きこぼれないように調理しながらしっかりと火を通します。
④下茹でし終えたハチノスをカットする
茹で終えたハチノスを冷水で冷やしたあと、調理方法にあわせてお好みの大きさにカットします。
端のほうに少し膨らんだコブのようなものがある場合もありますが、これは「ハチコブ」や「ヤン」と呼ばれる、ハチノスと3番目の胃「センマイ」をつなぐ部位です。
一頭からとれる量が少ない希少部位であり、非常に美味しいのでぜひ料理にご活用ください。
肉厚なので、一口大にした後表面にいくつか切れ込みを入れておくと食べやすいです。
ハチノス全体をカットする場合の大きさの目安としては、焼肉用は3cm×4cm程度の長方形がおすすめです。
あまり大きすぎると歯ごたえの良さが仇となって食べにくくなってしまうので、注意が必要です。
刺身にする場合は、焼肉用より長方形の幅を狭め短冊状にカットするのがおすすめです。
ハチノスのおすすめレシピ
ハチノスの魅力を活かしたおすすめのレシピを3種類ご紹介します。
もつ煮込み
ホルモンを使った定番レシピ、もつ煮込みもハチノスと相性抜群のレシピです。
お酒と一緒にいただくおつまみとしても大人気のもつ煮を作る際には、ピリ辛な味付けがおすすめです。
作り方としては、まず始めに熱した鍋で刻んだニンニクと生姜をごま油で炒めます。
香りが立ってきたら豆板醤を入れ、馴染んだ頃合いを見て下処理済のハチノスを加えます。
表面に焼き色がついたら料理酒と出汁を加えて煮込みます。
ひと煮立ちしたら味噌を加え、1時間半から2時間くらいじっくりと味を染み込ませます。
お好みで刻み唐辛子や白髪ネギを乗せれば完成です。
ハチノス以外のホルモンやこんにゃく、大根といった具材を組み合わせてぜひオリジナルのもつ煮を作ってみてください。
トリッパ
ハチノスのトマト煮込みである「トリッパ」は、イタリアで定番の食べ方です。
玉ねぎや人参、セロリ、パプリカなどお好きな具材とニンニクをみじん切りにし、トマトのホール缶と一緒に鍋に入れます。
弱火でひと煮立ちさせたら、細長い短尺状に切った下処理済みのハチノスとローリエ、コリアンダー、塩、胡椒を加えてさらにじっくり煮込みます。
圧力鍋を使用する場合は、最初からハチノスやスパイスも一緒に入れて調理してください。
弱火で1時間半ほど煮込んだら完成です。
お好みでパセリや粉チーズをかけると美味しさが引き立つでしょう。
ハチノスナムル
ハチノスをさっぱりいただけるナムルは、前菜やおつまみとしてもおすすめのレシピです。
茹でたもやしと下処理済みのハチノス、きゅうりをごま油、塩、砂糖、酢であえるだけのお手軽レシピですが、その味わいは絶品です。
ポイントはきゅうりやハチノスをもやしと同じくらいの細長い形状にきり、形を揃えることです。
お店のお通しとしてもおすすめな一品といえるでしょう。
(まとめ)ハチノスは見た目が特徴的でコラーゲンをたっぷり含んだ弾力のある部位
インパクトのある見た目から敬遠される方も多いハチノスですが、さっぱりとしていながら噛めば噛むほど旨味があふれる絶品のホルモンです。
コラーゲンなど女性に喜ばれる成分も豊富なほか、ダイエット中の方にもおすすめなので、ぜひ今回ご紹介したポイントをふまえてこだわりの一品を仕上げてみてください。
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幻の豚と呼ばれる「TOKYO X」をはじめ、スーパーなどではなかなか手に入りにくい商品も豊富に取り扱っているので、お店の特徴にあわせた幅広いニーズにお応えします。
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